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子供の虫歯菌はいつどこからくる??

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むし歯、歯周病について

口の変化

こんにちは。住岡龍一です。

今回は、虫歯や歯周病のお話です。以前のブログにも書いていますが、虫歯と歯周病は、ともに感染症であるため、虫歯菌と歯周病菌という原因菌が増えると病気が進みます。

虫歯菌や歯周病菌がお口の中にいなければ、虫歯や歯周病にはならないのですが、虫歯菌も歯周病菌もほぼ全ての人の口の中に存在しており、完全にいなくすることは現在の医療技術ではできません。

 

では、いつどこから虫歯菌や歯周病菌は口の中にやってくるのでしょうか。

 

少し前の研究で、離乳食の時期に母親の口の中から赤ちゃんの口に虫歯菌や歯周病菌はうつり、その菌は一生涯にわたり口の中にいつづけることが報告されています。そのため、妊娠すると、可能な限り歯石とりや虫歯の治療を行い、お口の中から虫歯菌や歯周病菌の数を減らした状態で出産を迎えるのが良いと言われています。

 

お口の中には、虫歯菌や歯周病菌を含め、多種多様な細菌がいます。虫歯菌や歯周病菌も何十、何百種類とおり、それぞれ強さが異なります。虫歯や歯周病に関係のない菌も何百種類と口の中には存在します。口の中の多種多様な細菌の集団のことを細菌叢(さいきんそう)と言います。細菌叢は人それぞれ異なるのですが、近しい人とは似る傾向にあることがわかっています。

 

(株)ライオンが行なった最新の次世代シークエンサーという細菌叢の遺伝子の解析技術を駆使した研究から、子供の口の中の虫歯菌や歯周病菌は、母親だけでなく父親からの影響もあることが報告されました。赤ちゃんは、生後1週間の時点で既に数十種類の細菌が認められ、その後、徐々に菌種が増え、両親のもつ細菌叢に近づきます。保育園に通っていない子供の方が、母親との共有率が高く、また、父親とのスキンシップの頻度が高い子どもほど父親との共有率が高くなることが報告されました。

 

妊婦健診の一つとして、お母さんは歯科を受診し、歯石とりを行う方が多いです。ライオンの報告から、お母さんだけでなくお父さんも、妊娠・出産後に定期的な歯石とりを行い、お口の中を健康・清潔に保つことが赤ちゃんの口の中の健康には必要であることが示唆されます。

 

子どもの成長には両親とのスキンシップが欠かせません。子どもの虫歯予防は、出産前からの両親の口腔ケアから始まります。お母さんもお父さんも、お孫さんを預かるようになったおじいちゃん、おばあちゃんも歯石とりを最近していないなという方は、JR加茂駅前 住岡歯科医院までご連絡ください。

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